お魚の煮つけを食べたら、のどに魚の骨が刺さったみたいで…
痛くてお水も飲めません。
痛みもつらいですが、ほうっておくともっとひどいことに!
必ず耳鼻咽喉科で取ってもらうようにしましょう!
魚の煮つけやお刺身、焼き魚など、魚料理っておいしいですよね。でも油断していると、誤って魚の骨も一緒に食べてしまい、のどに刺さってしまうことがあります。そんなときにどうするか、どうしたらいけないのか、知っておいてほしいことを書いてみました。
絶対ダメ!ごはんの丸飲み
昔の迷信でこんなことを聞いたことがないですか?
魚の骨がのどに刺さったら、丸めたご飯を飲み込んで、へっへっへ。
ごはんと一緒に骨を飲み込んでしまおうというものだったのでしょうが、今はこれは大間違いです!
簡単に言えば、のどに骨が刺さる状況はこんにゃくにくぎをちょっとだけ刺しているような状況です。そこにご飯を丸飲みにするとくぎを打ち込む形になり、骨が粘膜内に迷入してしまいます。つまり取りにくくなってしまうのです。
骨が刺さったと思ったら、ご飯を食べるのをやめ、我慢できなければ当日中に耳鼻咽喉科の救急当番に連絡しましょう。
ごはんの丸飲みはやらないで!
魚の骨が刺さったままほうっておくと…
「なんとなく痛いけど、耳鼻咽喉科を受診する時間もないし…そのまま放置しておこう。」
そう思われることもあるかもしれませんが、もし骨が残っていると、事態が悪化することがあります。
それは”膿瘍を形成する”ことがある、ことです。
膿瘍とは、膿の溜まりのことを言います。
膿瘍自体には抗生物質が効きにくいため、切開排膿するか身体に吸収されるのを待つしかありません。
膿瘍を確認するにはCT検査などを行いますが、膿瘍があれば、私たちは入院での抗生物質の点滴治療を強く勧めています。
膿瘍ができた状態でさらにほうっておくとどうなるか…。
膿瘍は拡大して、粗な部分(組織どうしの接着が弱い部分)に広がっていきます。
この粗な部分は縦方向に続いており、ひどい場合は心臓周囲まで膿が広がることになるのです。
これを”縦隔膿瘍“といいます。
ここに至るまでには、細菌の種類や患者さんの基礎疾患、年齢などにも関係してきますが、縦隔膿瘍の致死率は20%ほどとも言われており、そこに至らないように集中的な治療が必要です。
頸部膿瘍が進展すると縦隔膿瘍に!
早期の治療介入を!
魚の骨が刺さることはよくあること。
だけど、その対応を間違えないようにしましょう!
twitterで病気のことや最近の出来事についてつぶやいています。
もしよろしければフォローお願いします。
コメント